そもそも、大体、軽自動車なんか興味がなかった。
おまけに360cc・・・
排気量は小さいパワーもない。おまけに狭い。
ただ、維持費と燃費が安い位で僕の思う スポーツ的な
車からはほど遠いと思っていた。
そりや、ホンダのNのレーシングやスズキの
フロンテクーペなんかは特別な感じで知っ ては
いたけれど、所詮は軽、まさかこんな物には
まってしまうとは.‥
しかし、その理由はちゃんと有ったのです。
ただ単にスバル360、かわいい、マツダキヤロル、
変わってる。なんて乗りだったら、こんな事には
ならなかったでしょう。
その昔、僕の友人でステップバン乗りが2、3人いました。
こいつらは別に金がなくて 軽自動車に乗っている
訳ではなかった。(まんざらそれも理由の一つだったかも。)
僕と 同じで、車を趣味として割り切っている奴らだった。
しかし、そのころは何でステップバ ンなんかをべ−スに
しているのか、その理由は分からなかった。
後になってその理由が分かったのですが、まず、ステップバン
は360ccの軽の中で 一番室内が広い
(大人が4人乗ってもそれ程窮屈ではない)パワーユニットは
FFで室内 とは切り離されたもう一つのボックスの中に
収まっている。(しかも、整備性抜群)
当時の360ccのエンジン(特に4スト)の中では最大の馬力の
エンジンがステップ バンの兄弟車であるZやライフに乗っていて、
それがボルトオンで載せられる。軽の中で は数少ない
5速ミッションが同じくZやライフから移植出来る。
これがZやライフそのも のならべ−ス車としてそんなに
そそられないのでしょうが、ハコバンであるステップにその
パワ←ユニットやドライブトレインがそのまま使えるという
のが良いところなのでしょ う。おまけにボディは食パン
みたいでとてもかわいいと来ている。
しかも、パワーユニットであるEAエンジンがまた泣かせる。
2気筒のOHCなのだが オールアルミエンジンで水冷、
タイミングベルト方式で今時のエンジンのはしりみたいな
良くできたエンジンなのです。2気筒だから一人で簡単に
積み下ろしが出来るし、400 CCぐらいまでなら簡単に
ボアアップ出来るし、カムシャフトはべ−スサークルが
大きいので加工もしやすいし、なんせ流用パーツが山盛り有る。
ピストンは二拍車の物でも良い しシピックやマーチなんかも
いける。バルブもシピック用がピックバルブとして使える。
小さいエンジンだから何処でもばらせるし、場所もとらない。
ノーマルでも軽く1万rpmオーバーするのだ。
しかし、エンジンやミッション、足廻りはそこそこいけるのに
比べてボディはかなりのコストダウンがなされていて、
ドアーは前後共通だしサイドのガラスは二次曲線でほとんど平ら、
外板は紙切れみたいにぺらぺら。
この格差がまたあばたもえくぼ、みたいな所が あって良いのかも。
とにかく、はまれる要素は一杯でいつまでも曳きが来ないのです。
ちっちやいボディで一生懸命走ってくれるのがかわいくて、
もう十年以上の付き合いに なりました。
この車にはハイパワーな完成度の高い車には無い魅力が有ります。
もう一つ、この車を乗るにあたって付き合っているラブステップ
と言うクラブが在るのですが、このクラブのメンバーがまた楽しい
人ばかりで、情報交換やパーツの開発なども 活発におこなっているのが、
この車の楽しい所に貫献しているのも事実です。